茨城の野球人へのインタビュー企画「茨城の野球人」
Profile
名前 | 神戸 拓光(こうべ たくみ) |
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誕生日 | 1985年2月2日 (38歳) |
出身 | 茨城県牛久市出身 |
野球歴 | 牛久リトル→龍ケ崎シニア→土浦日大→流通経済大学→千葉ロッテマリーンズ(’07-’14) |
野球を始めたのは、小学1年生の頃で、父の影響で地元の牛久リトルに入団しました。当時は幼かったので、プロ野球選手の夢を持っていましたが、中学、高校の時は、プロ野球選手になれるとは全く思っていませんでした。
そう思ったキッカケは、中学生の時に大崎雄太朗(現:西武ライオンズ)との出会いです。雄太朗とは、龍ヶ崎シニアで同じチームで野球をやっていました。彼は、昔から何をやってもうまかったです。いつもヒットを打って塁に出ていたので、アウトになった記憶がありません。「こんなやつがプロに行くんだなぁ」と思って、プロ野球選手になることは諦めていました。
中学時代のチームメイトだった大崎選手の印象は?
彼は芯が強いので、人とぶつかることもあるけど、彼ほど純粋なやつはいないと思ってます。野球も人一倍努力しますし、努力していたからこそ、ずば抜けて野球がうまかったです。今後も一年でも長くプロ野球の世界で活躍して欲しいと思ってます。


高校時代も強打者というイメージがあったが、プロ野球から声はかからなかったのか?
高校時代は全く注目されていませんでした。実は、高校3年間でホームラン4本しか打ってないんです。高校進学の際は、どこの高校からもスカウトはされませんでした。土浦日大に進学したのは、父親が高校球児だった龍ヶ崎一高時代の野球部監督(菅原監督)が、当時土浦日大の監督として指導をされていたので、そのつながりで土浦日大に進学しました。今では想像できないかもしれませんが、高校時代は線が細く、ウエイトトレーニングをしても、ご飯をたくさん食べても、全然太れなかったんです。
流通経済大学へ進学のきっかけは?
実家から5分と、近所にあったので流通経済大学に進学しました。大学への進学先は、高校が日大系列の土浦日大なので、日大の進学も考えました。しかし、全国からトップクラスの選手が集まる日大でレギュラー争いする自信がなかったので、野球が強くて、近所にある流通経済大学に進学しました。
プロ野球選手になることを意識するきっかけは?
大学入学時は188cmで体重は70kgしかありませんでした。プロ野球選手を意識し始めたのは、大学2年生からです。それまでは、いくら食べても太れなかったのですが、大学2年生に191cmで身長が止まり、今までのトレーニング成果が一気に出始めて、身体もドンドン大きくなって、ホームランが打てるようになって来ました。大学3年生の春に結果が出るようになり、もしかしたらプロに行けるかもと思い始めました。
大学3年生からはプロ野球に入るために意識していたことは?
今の時代でこそ、地方大学からもプロ野球選手が出始めてますが、当時の地方大学は、なかなかスカウトが来でくれませんでした。なので、強豪でプロ野球注目選手の多かった東都大学や六大学とのオープン戦で結果を出すことを意識していました。
青山学院大学とのオープン戦が印象的なのですが、常総学院出身の大崎や横川を見るためにプロ野球のスカウトが来ていたので、そこで結果を出せば注目していただけるだろうと考えていました。
そこで結果を出せたので、大学4年の時にスカウトの方々に観にきていただけるようになりました。
ドラフト会議は緊張したか?
千葉ロッテマリーンズに指名していただけましたが、本当は他の球団から指名していただけるかもしれないとドキドキしていました。当時のボビー・バレンタイン監督が直前まで、指名候補を公表していなかったので、驚きましたが、とても嬉しかったです。
引退後の現在は?
現在は、東京都内を拠点に、保険の営業マンとして全国を飛び回っています。お客様が本当に喜んでいただけることを最優先に考えられているのは、野球というスポーツを通じて学べたことだと思っています。
野球で学べたことが、社会人なってどのように生かされていますか?
上下関係、縦社会で生きて来たので、礼儀、挨拶などの当たり前のことが、当たり前にできるようになったと思います。社会人になって、必要なことですので、野球をやっていてよかったですし、これまで私をご指導いただいた方々に感謝しております。
今後の目標は?
目標とされる人間に成長したいです。組織の中で、人がついてきてくれるような人間になりたいです。例えば、今の会社の先輩は、人柄がすばらしく、仕事もお客様目線で考えており成果を出してます。後輩の私には、ダメなものはダメと厳しくはっきりいっていただけますし、そこには愛情を感じるので、そんな先輩のように目標とされる人間になりたい。
最後に、茨城県民球団に期待すること?
私は、茨城の野球界に育てていただいたので、茨城県が大好きです。
サッカー、テニス、バスケットボール、五輪種目などが流行っていますが、日本の国民的スポーツは「野球」だと私は思っています。人間形成にも重点を置いている野球の競技人口を増やしてほしいです。私の大好きな野球を通じて、大好きな茨城を盛り上げてもらいたいです。
取材をした感想として、常に周囲やこれまでの指導者への”感謝”の気持ちを口にしており、身長191cmの恵まれた体格と、現役時代の豪快なバッティングからは想像できないくらいの”謙虚”な人柄であった。地元・茨城県への愛情を持ち続けており、茨城県民として彼の今後を応援したい。
(インタビュー・長峰昌司)
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