茨城の野球人

大塚 淳さんの野球人インタビュー

茨城の野球人へのインタビュー企画「茨城の野球人」

第7回は東京ヤクルトスワローズの一軍ブルペン捕手を務める大塚淳さんです。野手出身でありながら、ブルペン捕手に抜擢されるという異色の経歴を持つ大塚さんにお話を伺いました。

Profile

名前 大塚 淳(おおつか じゅん)
誕生日 1984年6月8日 (33歳)
出身 茨城県土浦市
野球歴 若松ラッキーズ(小学1年~)→土浦シニア→土浦第三高→東京ヤクルトスワローズ(2003~2009)→東京ヤクルトスワローズスタッフ(2010~)

◇楽しかった少年時代◇

野球を始めたきっかけは、父親(ヤクルト、南海で活躍された大塚徹氏)の影響ですかね。学校帰りにキャッチボール等をしていて、気づいたら白球を追いかけていました。小学2年から試合に出はじめました。ポジションは内野手でした。すばしっこかったからかショートを任される事が多かったです。チームは私が4年頃までは強かったのですが、それ以降は人数が少なくなってしまい次第に弱小になっていってしまいました。ただ、野球以外で友達と遊ぶことも楽しかったので、とても楽しい少年時代でした。

◇野球に没頭していた訳ではなかったのですね?◇

そうですね(笑)。小学校3年の頃にちょうどJリーグが開幕したので、サッカーでもよく遊んでいました!あと、野球の練習をさぼってミニ四駆の大会に出た事もありましたね(笑)。その時はさすがに親父にはこっぴどく叱られました(泣)
とにかく小学校の頃は、楽しい思い出しかありませんね。


◇野球に目覚めさせられた中学時代◇

父親が地元の土浦シニアで監督をやっていたこともあり、迷わず入団しました。
小学校時代からやっていたショートを守りたかったのですが、同級生に石川という上手な選手がおり、彼がショートで私はセカンドでした。石川は全てにおいてズバ抜けていました。彼はライバルであり、身近な目標となりました。そのお陰で真剣に野球に取り組みきっかけになったと思います。他にもレベルの高い選手が多数おり、3年の時には県予選をすべてコールドで勝ち上がり優勝。関東大会でもベスト4まで進みました。最後の試合となった準決勝はサヨナラでの惜敗で、今でも強く印象に残っています。
また、当時のシニアリーグには、1学年上に鴨志田さん(元巨人、オリックス)、同学年に大崎(西武)、神戸(元ロッテ)等がおり、高いレベルで野球が出来ていたと思います。


◇決断◇

高校進学を控え、進路を考えていた時期に複数の私立高校から声をかけて頂いていました。私立の高いレベルで野球をする事にはとても魅力を感じていましたが、中学3年時の夏に父親の出身校であり、土浦シニアの先輩方が多数在籍している土浦三高が茨城県大会で決勝まで勝ち上がり、センバツ準Vの水戸商業と対戦。終盤までリードをしていたのですが、逆転され、あと一歩のところで甲子園を逃した先輩方を見て、「絶対に自分の手で土浦三高を甲子園へ!」という気持ちが強くなり、土浦三高への進学を決心しました。

◇ひたすら目指した甲子園◇

土浦三高ではとにかく甲子園に行くことしか考えていませんでした。
全体練習以外でも時間があれば、ひたすらバットを振り続け、時には振り続けたバットから手が離れなくなってしまう事もありました。
2年の秋に関東大会ベスト8まで進出し、翌年のセンバツの21世紀枠での出場が確実視されていましたが、残念ながら出場には至りませんでした。気持ちを切り替え、春の県大会はベスト4と結果を残し、最後のチャンスとして望んだ夏の大会は惜しくも4回戦で龍ケ崎一高にサヨナラ負けでした。中学だけでなくて高校でも最後はサヨナラ負けで終わるという人は中々いないんじゃないですかね(笑)


◇悩んだ進路、そしてプロへ◇

その後の進路についてはとても悩みました。野球への熱い思いは断ち切る事はできずプロ志望届を出していましたが、その一方では選手としてではなく、裏方として選手のサポートができればとも考えていました。実際に鍼灸の専門学校に進む事も検討していて、資料請求などもしていましたからね。

◇ヤクルトからの指名◇

2002年のドラフトで東京ヤクルトに指名されました。すぐに決断はしたものの、とにかく不安が大きかったです。グラウンドに出ると、とにかく周りの選手のレベルが高く大変なところに来てしまったなぁと思っていました。

◇現役時代の貴重な体験◇

ファームの試合で、キャッチャーが相次いでリタイアする事になり、内野手だった私が急遽マスクを被る事になりました。何とか無事にキャッチャーを努める事ができましたが、この時の経験が、その後の自分に繋がって行くとは思ってもいませんでしたね。

◇裏方として◇

2010年からは2軍スタッフとして、引き続きヤクルトスワローズで野球に携わってきました。スタッフとして4年目を迎えた時、ファームでブルペンキャッチャーが相次いでリタイアする事態になり、自分が臨時で受けることになったのですが、そのままブルペンキャッチャーに配置替えになりました。そして翌年からは1軍のブルペンキャッチャーになりました。今思えば、現役時代に急造捕手を経験していたのを誰かが見ていてくれたのかなぁと思っています。やはり、ユニホームを着てチームに参加できるのは心地いいものですね。
◇ブルペンで受けていて今年注目のピッチャーはいますか?◇

そうですね、平井 諒投手、高橋 奎二投手ですね。
平井はヤクルトには少ないパワーピッチャーです。昨年、怪我を乗り越えて支配下登録され、見事復活しました。自分の現役時代と同じ背番号(67)を着けています。どうか注目してください!
2年目の高橋はとにかくストレートの質がすごいです。左のライアンと言われていて、井川慶さんのような投手になれる逸材だと思いますので、注目してください。
あと、森岡コーチも期待しています(笑)。同期なんですが、とにかく性格がいいんですよ!

◇茨城の野球少年へ一言◇

とにかく野球を楽しくやって欲しいいです。好きこそ物の上手なりと言いますが、野球を好きになれば自然と上手くなっていくと思います。

◇ルートインBCリーグに望むこと◇

野球を通して、地域の活性化に貢献して欲しいです。そしてNPBへ選手をどんどん輩出して欲しいですね。地元の球場で見ていた選手がNPBで活躍する事になれば、子供たちは本当に嬉しくなりますよ。リーグ自体どんどんレベルを上げていって、ドラフト上位でも指名される選手が出てきて欲しいです。そうすれば野球界自体のレベルの向上に必ず繋がるはずです!


キャンプイン前のお忙しい時期にお話を伺いましたが、終始笑顔で語って頂き、気が付けば取材は4時間を超えていました。とにかく野球が好きという事がストレートに伝わってきました。
神宮球場に見に行かれる際には、ブルペンの大塚さんにも是非注目してみて下さい!
(インタビュー 倉持 智弘)